【ArchitalkxACC ウェビナーシリーズ】
第4回「 建築・デザインを通してコミュニティを創る」

 

  • スピーカー:サヴィニー・ブラナシラピン(建築家/タイ)、サラ・ムイ(建築家/香港)
  • モデレーター:メアリー・ケイ・ジュディ(ACC 2005、建築保存修復士/米国)
  • 配信日:2022年3月17日
  • 主催:公益財団法人 国際文化会館
  • 共催:アジアン・カルチュラル・カウンシル
  • 助成・協賛:一般財団法人MRAハウス、一般社団法人 住環境財団、清水建設株式会社、株式会社 日建設計、一般社団法人 東京倶楽部

 

本ウェビナーシリーズでは、アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)からの助成を通じて海外で留学・交流経験を積み、今日国際的に活躍する建築家や建築史家をスピーカーに迎え、建築と建築空間の視点を通して環境、地域コミュニティ醸成、パブリックスペース、アートと社会、歴史などの社会課題に焦点をあてます。

国際文化会館とアジアン・カルチュラル・カウンシルは、ジョン・D・ロックフェラー三世がその創設に関わり、また、「国際交流事業を通じて世界の課題について考える場を提供し、異文化間の相互理解促進をめざす」というミッションを共有しています。中でも建築や建築空間は両者が注力している領域であるため、本シリーズの共催に至りました。

コロナによって空間およびその感覚の共有が難しい時代にある現代。建築や建築空間によってどのような社会課題が予想され、また課題解決の新しい可能性が模索できるのか。本シリーズでは各方面で先駆的な作品をつくり、批評を行っている建築家や建築史家、アーティストのお話をうかがいます。また、国境を超えて移動することが難しいコロナ禍で異なる文化に関わることの重要性や、キャリアやビジョンへの影響についてお話しいただきます。

国際文化会館(IHJ)とアジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)は、現代のグローバルなテーマにおける建築の役割を分析するウェビナーシリーズ、Architalk x ACC を開催します。
国際文化会館とアジアン・カルチュラル・カウンシルは、ともにジョンDロックフェラー三世がその創設に関わり、また、国際交流事業によって世界の課題を考える場を提供し、文化の異なる人たちの相互理解促進をめざすミッションを共有しています。このシリーズでは、国際的に活躍するACCグランティーの建築家・建築史家・アーティストなどをスピーカーに迎え、建築、公共空間、芸術の視点から、環境、社会、文化、経済問題の社会的影響およびその課題や解決についてお話いただきます。

配信映像


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サヴィニー・ブラナシラピン(建築家/タイ)

サヴィニー・ブラナシラピン
ブラナシラピン氏は、米国ウィスコンシン大学およびプリンストン大学にて建築を学ぶ。バンコクを拠点とするデザイン・スタジオであるthingsmatterの共同創設者。建築を批評的学問かつ美術として、また、狭義の経済的利益ではなく文化的啓蒙ツールとして捉えている。スタジオ創設時は、バンコクの商業地域に一時的に介入する一連の作品を手掛けたが、消費文化を批判すると同時に、ショッピングモールだからこそ提供できる物質的贅沢さと、多様な鑑賞者とのコミュニケーションの可能性を示唆する作品であった。最近では、現代都市に対して公式声明をなげかける個人宅を手掛けるなど、これまでのthingsmatter特有の方法、感覚、スケール感を伝統的な建物に拡張している。また、パートナーであるトム・ダネッカーとともタイ国内外の大学でも講義を行う。2017年にACCフェローとして、米国西部およびニューヨークのランドアートの研究を行った。

サラ・ツェー―ワ・ムイ(One Bite Design Studio共同創設者兼デザイン・ディレクター/香港)

サラ・ムイ

ムイ氏は、 One Bite Design Studioの共同創設者兼デザイン・ディレクターとして人間中心デザインに基づいてコラボレーションを行い、コミュニティにおける人と人のつながりや社会構造の強化を追究している。氏のプロジェクトは、公的空間、ソーシャル・デザインそして学際的な創造戦略に焦点をあてている。香港の建築界で初めてB Corp認証を得た企業として、Onebiteは創造的なアイディアをもって商業セクターとパブリックセクターの架け橋として様々なコミュニティとともに活動。また、世代間交流プレイ・スペースや女性優先のスポーツ広場をはじめOne Biteは都市における革新的な公的空間のデザインをけん引する。

メアリー・ケイ・ジュディ(建築保存修復士)

メアリー・ケイ・ジュディ

ジュディ氏は現在、建築保存修復士および文化遺産のコンサルタントとして活動する。Mary Kay Judy – Architectural & Cultural Heritage Conservationの代表として、米国、ヨーロッパ、アジアの「国の歴史的建造物およびユネスコ世界遺産」の保存コンサルタントを歴任。手がけたプロジェクトのケーススタディ、文化保存の政治性、新しい文化保存の方向性に現代アーティストがどのように貢献できるのか、などについて国際的に講義を行っている。建築保存学会誌など数々の雑誌や書籍に寄稿。コロンビア大学にて歴史保存についての修士、シンシナティ大学にて建築史の学士をもつ。氏は2002年および2005年にACCフェローとして、インドのアワド地域におけるイスラム教の遺産などの記録を中心に、インドの建築学校にて文化保存についてのセミナーを率いた。

 

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