*アントニオ・ネグリ氏の来日中止に伴い、本公演は中止となりました。詳細はこちらをご覧ください。
- [アイハウス・アカデミー/牛場記念フェローシップ公開講演]
- 講師: アントニオ・ネグリ(法政大学教授)
- 司会: 姜尚中/東京大学教授
- コメンテーター: 市田良彦/神戸大学教授
- 日時: 2008年3月22日(土) 6:00-9:00 pm
- 会場: 国際文化会館 岩崎小彌太記念ホール
- 会費: 国際文化会館会員無料、一般1,500円、学生1,000円
- 用語: 【講演】イタリア語/日本語(逐次通訳付き)、【質疑応答】フランス語/日本語(逐次通訳付き)
- 主催: 国際文化会館
- 協力: 日本航空
<Intellectual(知識人)>という言葉は、今、どんなイメージを喚起するでしょうか。
戦後冷戦期の二極に分断された世界構造の中で、欧米の傑出した社会派知識人(Public Intellectual)の多くが、 よりよき社会のオルターナティヴを模索しながら、その役割や責務を論じてきました。21世紀ポスト冷戦期の複雑化した現代世界において、知識人はどんな疑問を投げかけるのでしょうか。“帝国”と“マルチチュード”の時代において、果たして<知識人>なる存在が、可能なのでしょうか。アントニオ・ネグリ氏が問い掛けます。
略歴:アントニオ・ネグリ
哲学者。イタリアのパドヴァ大学政治社会科学研究所、フランスのエコール・ノルマル(高等師範学校)、パリ第7及び8大学、そして国際哲学院や欧州哲学大学などで教鞭。2000年に刊行し称賛を浴びたマイケル・ハートとの共著『帝国』において、「グローバリゼーション」と呼ばれる現象の進展に伴い出現した新しい世界秩序・主権の形態を<帝国>と捉える一方で、物理的領土を必須とした従来の国民国家の主権とは異なる、脱中心化されたネットワーク状の支配装置としての<帝国>の秩序と権力に対抗するオルターナティヴな実践の可能性を構想し、デモクラシーの運動としての〈マルチチュード〉を概念化。スピノザ及びマルクス論を中心とした政治哲学の研究者として知られると同時に、イタリア全土を揺り動かした、女性・学生・貧民・失業者等、社会的に弱い立場におかれた人々による、新しい社会運動「アウトノミア(自立)」を理論的に統括し、牽引するなど、社会派知識人として、領域横断的に影響を及ぼしてきた。
Photo Copyright: David Balicki
著作権代理:(株)フランス著作権事務所
略歴: 姜尚中
東京学大学院情報学環・学際情報学府教授。 専門は政治思想。主な著書に、『愛国の作法』(朝日新聞社、2006)、『在日』(講談社、2004)、『東北アジア共同の家をめざして』(平凡社、2001)、『ナショナリズム』(岩波書店、2001)、『オリエンタリズムの彼方へ―近代文化批判』(岩波書店、1996)、『マックス・ウェーバーと近代―合理化論のプロブレマティーク』(御茶ノ水書房、1986、再刊、岩波書店、2003)など。
略歴: 市田良彦
神戸大学大学院 国際文化学研究科教授 専門は社会思想。主な著訳書に、『ランシエール-新<音楽の哲学>』(白水社、2007)、『非対称化する世界-「<帝国>の射程」』(共著、以文社、2005)、『闘争の思考』(平凡社、1997)、アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート『マルチチュード』(共訳、日本放送出版協会、2005)、ポール・ヴィリリオ『速度と政治-地政学から時政学へ』(平凡社、2001)など。