【ランチタイム・レクチャー】 日米「密約問題」の意味するもの ―その歴史的背景と日米同盟の課題―

  • 講師: 波多野澄雄(筑波大学大学院教授)
  • 日時: 2010年9月3日(金) 12:15 pm~1:30 pm (講演のみ)
  • 会場: 樺山・松本ルーム
  • 会費: 1,000円(学生:500円、会員:無料)
          *昼食は含まれておりません。
  • 用語: 日本語(通訳なし)

いわゆる日米「密約」問題の調査を行った外務省有識者委員会が、報告書を今年3月、外務大臣に提出しました。日米安保条約や沖縄返還に関し、これまで「不存在」とされてきた日米間の「密約」のいくつかが明らかとなり、その評価をめぐって議論が続いています。他方、外務省は密約調査の終了とともに、関連する機密外交文書を大量に公開しました。これら新たに公開された外交文書に基づき、「密約問題」の根幹にある安保条約の運用の問題、沖縄返還と「核密約」の問題、日米間の理解の違い、安保条約の歴史的評価などについて、有識者委員会委員を務めた波多野氏に解説していただきます。

略歴:波多野澄雄

波多野澄雄専門は日本政治外交史。防衛庁防衛研究所(当時)、コロンビア大学東アジア研究所、ハーバード大学ライシャワー日本研究所等にて研究。筑波大学助教授、教授、副学長などを歴任。現在、アジア歴史資料センター運営諮問委員、外務省「日本外交文書」編纂委員長などを務める。著書に『太平洋戦争とアジア外交』(東京大学出版会, 1996、吉田茂賞を受賞)、『現代日本の東南アジア政策、1950-2005』(共著、早稲田大学出版部, 2007)など。