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昨年、ル・コルビュジエの建築作品が世界遺産に一括登録されたことを受け、世界では近代建築を見直す動きが高まっています。一方で日本における近代建築の多くは、名建築として注目されながらも、老朽化などにより取り壊しを余儀なくされるケースが増えています。
本プログラムでは、建築家の青木淳氏、内外の近代建築の研究をされている建築史家の松隈洋氏、そして長年、建築の再生・保存に携わってこられた鰺坂徹氏を講師に迎え、日本の近代建築に内包される思想や、それらを保存する意義について考えます。
レポート
青木 淳 (建築家)
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東京大学大学院修士課程 (建築学) を修了後、磯崎新アトリエに勤務。「面白いことなら何でも」しようと、1991年に青木淳建築計画事務所を設立。代表作に、潟博物館(日本建築学会賞作品賞)、ルイ・ヴィトン表参道(BCS賞)、青森県立美術館、大宮前体育館など。公共建築、商業建築から個人住宅まで、広範な建築ジャンルでの設計のほか、美術家としてのインスタレーションなど、分野をまたいでの活動を行っている。2004年度芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。
鰺坂 徹 (鹿児島大学教授)
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1983年早稲田大学大学院理工学研究科建設工学専攻修了後、三菱地所株式会社一級建築事務所(現・三菱地所設計)に入社し、設計監理部門に勤務。30年間の実務期間に新築や保存再生の作品を担当。2013年より現職。現在、歴史的建築の再生デザインに関する研究、モダンムーブメントの建築および建築家に関する研究、麓集落に関する研究を進めている。2006年の国際文化会館の保存・再生事業に携わる。
松隈 洋 (京都工芸繊維大学教授)
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1980年京都大学工学部建築学科卒業後、前川國男建築設計事務所入所。2000年4月京都工芸繊維大学助教授、2008年10月同教授。工学博士(東京大学)。専門は近代建築史、建築設計論。2013年5月よりDOCOMOMO Japan代表、文化庁国立近現代建築資料館運営委員。著書に『近代建築を記憶する』(2005年、建築資料研究社)、『坂倉準三とはだれか』(2011年、王国社)、『建築の前夜―前川國男論』(2016年、みすず書房)など。
Architalkシリーズの過去の講演はこちらからご覧いただけます。