【IHJアーティスト・フォーラム】
アレックス・ドッジ―オープンスタジオ
- 2016年12月26日 (月)3:00 – 9:00 pm
- 会場: ヒルサイドテラスE棟ロビー (〒150-0033 東京都渋谷区猿楽町29-8)
- アーティスト: アレックス・ドッジ(美術作家、日米芸術家交換プログラムフェロー)
- 共催: 日米友好基金
- 会費: 無料 (予約は必要ありません)
Alex Dodge (2014) Functional Models of Self Realization (sammai-gumi) cedar, 18 x 24 x 20 inches |
日米芸術家交換プログラムフェローのアレックス・ドッジは、日本全国で大工の伝統技術を調査し、フェローシップの最後の2カ月を、東京のスタジオでの創作活動に費やしました。今回のオープンスタジオでは、滞在中に手掛けた新作の絵画や彫刻作品をお見せいたします。
アレックス・ドッジ プロフィール:ニューヨーク・ブルックリンを拠点とする米国人美術作家。これまで一貫して、人の経験に関与し、経験を形成するものとしてのテクノロジーに可能性を見出してきた。MOMAやホイットニー美術館、メトロポリタン美術館、ボストン美術館などに収蔵されているドッジの作品は、新しいメディアと、絵画、版画、彫刻など伝統的な美術形態との間に位置づけることができる。ロードアイランド・スクール・オブ・デザインで美術学士(絵画)、ニューヨーク大学ITP(インタラクティブ・テレコミュニケーション)で修士号取得。
- アレックス・ドッジ ウェブサイト: alexdodge.org
【IHJアーティスト・フォーラム】 アーティスト・トーク
ノイズからシグナルへ
- 2016年12月8日(木)7:00 pm
- 会場: 国際文化会館 講堂
- アーティスト: アレックス・ドッジ(美術作家、日米芸術家交換プログラムフェロー)
- 用語: 英語(逐次通訳つき)
- 共催: 日米友好基金
- 会費: 無料 (要予約)
デジタル・ネットワークが発達した今日、あえて三次元の立体オブジェを作り続ける理由とは、そしてテクノロジーが進化するたびに変化する、文化の動作主体としてのアーティストの役割とは。
「想像できないことは創造できるか」という問題提起をはじめ、自身の作品と、情報理論、哲学、コンピューター言語、日本文化をめぐる興味の変遷について、アレックス・ドッジ氏が語ります。
アレックス・ドッジ プロフィール:ニューヨーク・ブルックリンを拠点とする米国人美術作家。これまで一貫して、人の経験に関与し、経験を形成するものとしてのテクノロジーに可能性を見出してきた。MOMAやホイットニー美術館、メトロポリタン美術館、ボストン美術館などに収蔵されているドッジの作品は、新しいメディアと、絵画、版画、彫刻など伝統的な美術形態との間に位置づけることができる。ロードアイランド・スクール・オブ・デザインで美術学士(絵画)、ニューヨーク大学ITP(インタラクティブ・テレコミュニケーション)で修士号取得。
アレックス・ドッジ ウェブサイト:
alexdodge.org
【IHJアーティスト・フォーラム】 ワークショップ
でも、それってアートなの?
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- 2016年9月30日(金)7:00 pm
- 会場: 国際文化会館 講堂
- アーティスト: マークサーチ [スー・マーク & ブルース・ダグラス](インターディシプリナリー・アーティスト/日米芸術家交換プログラム・フェロー)
- ゲストアーティスト:中森あかね(彗星倶楽部[金沢])
- 用語: 英語・日本語(逐次通訳つき)
- 共催: 日米友好基金
- 会費: 無料 (要予約)
- 定員: 15名
- 対象: コミュニテイベースのアートプロジェクト経験者、および関心のある方
- *前日9/29(木)にはマークサーチによるアーティストトークを行います。詳細はこちら
- *ご自身が、コミュニティ・ベースのアート活動に携わった際の、記録や資料があれば、ぜひご持参ください。
実際に使用した道具や制作した作品、写真やドローイング、図面など、どのような形式でも結構です。
美術館やギャラリーといった場所を出てアート活動をすると、思いもよらない問題に出くわします。また、アートに不慣れな観客に良い経験をしてもらうには、繊細なコミュニケーションが必要です。今回のワークショップでは、カリフォルニアを拠点とし、米国内だけではなくさまざまな国で住民との協働プロジェクトを行ってきたマークサーチが、中森あかね氏とともに、金沢という小規模な環境で行った社会に関わる実験的プロジェクトのプロセスを開示し、最近増えつつある、コミュニティベースのアートプログラムでの経験や洞察を参加者と共有します。
検討テーマ:
・自分の属さないコミュニティで作品を展開する際の
アーティストの責任
・官庁や公共団体との上手な関係のつくりかた
・住民との風通しのよいコミュニケーションの取り方
・なにをもって成功とするか
マークサーチ プロフィール:住民を巻き込んでその地域の歴史を表現する作品を手掛けており、作品を通して地域と住民の絆を深め、可視化させる。アートの枠を越え、分野を横断するプロジェクトを行い、公共空間で住民たちと即興でコラボレーションするために、仮設・常設の構造体(彫刻作品とも呼べる)を制作する。また、街頭でのやりとりでは、歴史とその場でおきる実体験をつなぎ、次世代に語りつがれる地域界隈の物語を編さんする。
マークサーチ ウェブサイト:
marksearch.org tracings-jp.org air21kanazawafringe.com
【IHJアーティスト・フォーラム】 アーティストトーク
なぞる と 発見
- 2016年9月29日(木)7:00 pm
- 会場: 岩崎小彌太記念ホール
- アーティスト: マークサーチ [スー・マーク & ブルース・ダグラス](インターディシプリナリー・アーティスト/日米芸術家交換プログラム・フェロー)
- モデレーター:林 暁甫(NPO inVisible マネージング・ディレクター)
- 用語: 英語・日本語(逐次通訳つき)
- 共催: 日米友好基金
- 会費: 無料 (要予約)
- *翌日9/30(金)にはマークサーチによるワークショップを行います。詳細はこちら
「社会的記憶の所有者は誰?」「伝統的な知識はどうやって次世代に伝えられるの?」「共同体の変化とともに、伝統も健全な形で変わっていくの?」
文化的リサーチをもとにアート活動を行うマークサーチ。因習にとらわれないツーリストとして、祭礼や儀式、工芸の修行、老舗の商店、歴史を再現する村、都会や田舎の“生きた博物館”をみてきた彼らは、これらの問いかけにどのように向き合うのでしょうか。金沢の山鬼文庫にレジデンスするうちに、マークサーチは町屋の改修に興味をもつようになりました。誰がそこに住むのか、どういった建築家がその特殊な改修プロセスに取り組むのか、自治体の公共政策は歴史的建物保存の奨励に必要なのか。米国および他の国々での経験も交えながら、日本でのリサーチについてお話しいただきます。またモデレーターとして「混浴温泉世界2012」や鳥取藝住祭など、地域の芸術祭のディレクターとして活躍する林暁甫氏をお招きします。
マークサーチ プロフィール:住民を巻き込んでその地域の歴史を表現する作品を手掛けており、作品を通して地域と住民の絆を深め、可視化させる。アートの枠を越え、分野を横断するプロジェクトを行い、公共空間で住民たちと即興でコラボレーションするために、仮設・常設の構造体(彫刻作品とも呼べる)を制作する。また、街頭でのやりとりでは、歴史とその場でおきる実体験をつなぎ、次世代に語りつがれる地域界隈の物語を編さんする。
マークサーチ ウェブサイト:
marksearch.org tracings-jp.org air21kanazawafringe.com
【IHJアーティスト・フォーラム】 詩の朗読とヴォーカル・パフォーマンス
ツナメルト・サンドとその他の音の寓話
- 2016年7月7日(木)7:00 pm
- 会場: 岩崎小彌太記念ホール
- 出演: ラターシャ・N・ネヴァダ・ディグス(インターディシプリナリー・ポエット/日米芸術家交換プログラム・フェロー)
- 用語: 英語(逐次通訳つき、作品の原語テキスト配布)
- 共催: 日米友好基金
- 会費: 無料 (要予約)
博学で無鉄砲な詩人。心のままに体はつき動かされ、音の広がりとハイブリッドなキャンバスの上に、太陽系が回転する音色を聞かせてくれる。 ―2016年ホワイティング賞選評より
詩人でヴォーカリスト、サウンドアーティストのラターシャ・N・ネヴァダ・ディグスが、デビュー作の『TwERK』や書き下ろし、フラッシュ・ノンフィクション(超短編)などの作品を朗読します。ディグスの詩は1960年代の黒人芸術運動にまで遡ることができる一方、文化的な表現の源として言葉を同時代的に使用しており、タガログ語や日本語、スペイン語、黒人英語、チェロキー語、ケチュア語などの、グローバルな語彙とローカルな語彙がポリフォニックに組み合わされています。こういったコスモポリタンな言語へのかかわり方により、彼女の作品はアヴァンギャルドやヒップホップなどのストリート的な表現、スポークン・ワードにもつながっています。当日は、スペシャル・ゲストも出演予定です。六感をとぎすましてお楽しみください。
ラターシャ・N・ネヴァダ・ディグス ウェブサイト:
http://latashadiggs.tumblr.com/
【IHJアーティスト・フォーラム/ワークショップ】
透かし模様:パイパー・シェパードとのコラボラティブ・ワークショップ
6/7(火)にアーティスト・トークをするパイパー・シェパードのワークショップを開催。
その作品作りを体験してみませんか?
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- 2016年 6 月 8 日 (水) 10:00 am – 8:00 pm
- *お好きな時間にお越しください。所要時間は通常2~3時間程度です。
- 会場: 国際文化会館 西館セミナー室 404
- 講師: パイパー・シェパード (テキスタイル・アーティスト/日米芸術家交換プログラム・フェロー)
- 用語: 英語(逐次通訳つき)
- 対象年齢: 18歳以上
- 共催: 日米友好基金
- 会費: 無料 (要予約)
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*人数把握のため、何時ごろに来場予定か、目安をお知らせください。
*道具はこちらでご用意いたしますので、特にご持参いただくものはございません。
*作業にはデザインカッターという小ぶりのカッターを使用します。ワークショップ中の怪我には責任を負いかねますので、ご自身で十分にご注意ください。
このワークショップでは、個人と集団が協力して切り絵模様を作っていきます。一人のデザインには限りがありますが、それらが集積されることですばらしい魅力が生まれます。
「カダーヴル・エクスキ(優美な屍骸)」と呼ばれる共同制作の手法をもとに、個々人はまわりを気にせず、それぞれ模様を作成しますが、出来た模様は、隣の参加者と話し合い、スケッチしながら繋げていきます。協力して模様を融合させたのち、どこを地の色にするか決めていきます。
パイパー・シェパード ウェブサイト:
www.pipershepard.com/
【IHJアーティスト・フォーラム】アーティスト・トーク
パイパー・シェパードのテキスタイル・アート
- 2016年6月7日(火)7:00 pm
- 会場: 講堂
- 出演: パイパー・シェパード(テキスタイル・アーティスト/日米芸術家交換プログラム・フェロー)
- 用語: 英語(逐次通訳つき)
- 共催: 日米友好基金
- 会費: 無料 (要予約)
- ワークショップも開催決定! 6/8(水)
布には歴史や記憶が宿ると考えるシェパードは、一枚布からレースのような透かし模様を切り出す緻密な作品を手がけています。今春から日本で染めを学ぶ彼女が、自身の作品について語ります。
Works from right to left:
Sieve, Daisy Runners,
Granulated Diamond]
Photo credit: Carson Zullinger
パイパー・シェパード プロフィール: 国内外での展示歴多数。作品はボルチモア美術館やニューヨークのミュージアム・オブ・アーツ・アンド・デザインにも所蔵されている。1994年よりメリーランド・カレッジ・オブ・アートの繊維学科で教鞭をとる。シェパード作品における伝統織物の現代的解釈を見ると、織物というものは、それが属する場の固有の文化を表象しつつも、相互に関連していることがわかる。
パイパー・シェパード ウェブサイト:
www.pipershepard.com/
【IHJアーティスト・フォーラム】 ワークインプログレス上映&トーク
クイアー・ジャパン プロジェクト
- 2016年5月10日(火)7:00 pm
- 会場: 岩崎小彌太記念ホール
- グレアム・コルベインズ(映画監督、日米芸術家交換プログラム・フェロー)
トークゲスト:ヴィヴィアン佐藤(美術家・映画評論家・ドラァグクイーン) - 用語: 英語・日本語(逐次通訳つき)
- 共催: 日米友好基金
- 会費: 無料 (要予約)
日本のLGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーなど性的マイノリティー)界に影響を与えた人物を取材し、映画をはじめ書籍やウェブで展開するコルベインズのドキュメンタリー企画。
昨年は渋谷区が同性カップルに「パートナーシップ証明書」を初交付するなど、LGBTQをめぐる日本の状況は日々変化しています。
温かく洞察に満ちた気鋭の米国人監督の目に、日本ならではの課題や日常はどう映るのでしょう。
現在撮影中の映画を一部上映し、美術家・映画評論家・ドラァグクイーンとして活躍するヴィヴィアン佐藤氏とのトークも行います。
- グレアム・コルベインズ ウェブサイト:grahamkolbeins.com
ワークインプログレス版に登場する方々(画像上から):松田篤史、田亀源五郎、長谷川博史、マサキチトセ、のぎすみこ、ろくでなし子、ヴィヴィアン佐藤、ほか(敬称略)
プログラム・レポート
グレアム・コルベインズ監督のドキュメンタリー映画『クイアー・ジャパン プロジェクト』のワークインプログレス上映会とトークが行われ、最新の動画クリップが上映された。
クリップには、漫画家の田亀源五郎氏、編集者で日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス創立者の長谷川博史氏、トランスジェンダー活動家の杉山文野氏、日本における性別越境(トランスジェンダー)の社会・文化史研究家の三橋順子氏などが登場し、日本のLGBTQをめぐる諸状況について語っていたが、固い内容ながら、劇映画製作の経験もある監督の映像には、ドキュメンタリー映画らしからぬ透明感と叙情性が漂っていた。
トークゲストには美術家で映画批評家、ドラァグクイーンなどとして、ジャンル横断的に活躍し、本映画にも登場するヴィヴィアン佐藤氏をお招きし、プロデューサーの飯田ひろみ(HIROMEDIA8)氏も交えて、監督との出会いや「アライ」*の考え方、映画への思いなどを語っていただいた。
コルベインズ監督からは日本のゲイ・カルチャーに惹かれたきっかけや、東京レインボープライドでの撮影秘話などが披露され、日本ならではの反応について議論された。例えばドラァグクイーンの撮影時、高齢の女性から好意的な励ましをもらったそうだが、日本では、歌舞伎や大衆演劇などの伝統芸能に異性装が多く登場することから、社会においても、ドラァグクイーンや女装が受容されやすい一面がある。佐藤氏は自らの経験も踏まえて、結婚式などハレの場では、まるで縁起物のように歓迎されるが、一方で、根強く残る保守的な家族観から、家族・親戚内では徹底的に隠ぺいされることが多いと述べた。そして、他人の異性装者には好意的でも家族内には受け入れない日本社会には、特有の性的マイノリティーに対する二重性があると語った。
『クイアー・ジャパン プロジェクト』は今後行う、関西や東北、北海道、沖縄でのインタビューを加えて編集後、完成する予定だそうだ。完成した際には、国際文化会館での上映会を望む声も多数いただいた。
*ally(味方)が語源。LGBTの当事者ではない人が、性的マイノリティを理解し支援するという考え方、あるいはそうした立場の人々を指す言葉。
『クイアー・ジャパン プロジェクト』ウェブサイト: queerjapanmovie.com