スピーカー : ヤン・サン・コマ(2012年ラモン・マグサイサイ賞受賞/カンボジア)
ファシリテーター : スーザン・バウティスタ・アファン/ラモン・マグサイサイ賞財団会長
配信時期 : 2022年3月8日 6:00 pm
用語 : 英語(日本語字幕付き)
共催/プログラム・パートナー :ラモン・マグサイサイ賞財団
共催 :シャハニ・アソシエイツ株式会社
助成 : 国際交流基金アジアセンター アジア・文化創造協働助成プログラム、一般財団法人MRAハウス、Tanaka UK Japan Educational Foundation
本セッションではカンボジアの農学者および農業擁護者であるヤン・サン・コマ氏を迎え、カンボジアにおけるエコロジカルな農業(有機稲作)をどのように促進し、社会事業の市場参入を試みてきたかについてお話しいただきます。カンボジアに従来からあった伝統的な考えを、農業従事者中心で環境に配慮しつつ起業家精神を促す考え方に変革するに至った経験、そして女性や若者を巻き込むことができた理由についても教えていただきます。さらに、コロナ禍において、農業従事者団体や、コマ氏が創設したカンボジア農業研究・開発センターのような農家を支援する団体がどのような状況におかれているかについても触れていただきます。
配信映像
VIDEO
動画画面右下の「設定」から日本語字幕の有無を切り替えられます。
詳しくはこちら から
ヤン・サン・コマ
ヤン・サン・コマ氏は、7名のチームとフランスのNGOの支援を受けて、カンボジア農業研究・開発センター(Cambodian Center for Study and Development in Agriculture; CEDAC)を創設。15年後の現在、CEDACはカンボジアで最大の農業・農村開発NGOに成長。CEDACの成功は、米収量増大システム(SRI)というエコロジカルで持続可能なコメ生産方法の導入による。
SRIは植物、水、土の管理というシンプルなシステムを基本とし、カンボジアのように小規模農家が多数を占める国に適したものである。コマ氏はまず2000年にSRIを当時消極的だった28の小規模農家に紹介して成果を挙げ、2008年には「開発のためのCEDACエンタープライズ」(CESDE)を設立し、搾取されがちな小規模農家を市場に直接つなげる必要性を主張した。氏は、その指導的手腕を高く評価され、2018年カンボジアの議会選挙にて野党の1つである草の根民主党より首相候補として選出された経験もある。
ヤン・サン・コマ氏についてはこちら から(英語のみ)
スーザン・バウティスタ・アファン/ラモン・マグサイサイ賞財団会長
会長としてアファン氏は、アジア最高の賞といわれるラモン・マグサイサイ賞を統括する責任を担っている。財団のビジョンとミッションを具現化するために、氏は財団の運営、持続可能性、ガバナンス、寄付者との連携といった領域で戦略的リーダーシップを発揮している。
アファン氏は、米国のFortune 500に選出される企業へのグローバル・スタッフィングサービスを行うRobert Half Internationalに30年以上勤めた後、2014年にフィリピンに戻り、非営利セクターに従事。前職は、ABS-CBN放送ネットワークの市民社会機関であるABS-CBN Lingkod Kapamilya Foundation (ALKFI)のマネージング・ディレクターとして活躍。そこでは、理事長をはじめとする理事たちとともに、政策策定、戦略的目標、ファンドレイジング、運営管理などの部門が、子ども、環境、災害支援・復興を中心とした財団が掲げる主張に沿ったものになるよう尽力した。氏はアテネオ・デ・マニラ大学にてコミュニケーションの学位を取得。