【本講演の編集を施したテキストが、国際文化会館会報 Vol.20, No.2, 2009に掲載されています。】
- 講師: クリスティン・ヤノ(ハワイ大学人類学部教授)
- モデレーター: 田所昌幸(慶應義塾大学教授)
- 日時: 2009年6月 1日(月)7:00 pm
- 会場: 国際文化会館 講堂
- 会費: 無料
- 用語: 英語(通訳なし)
2000年代後半、クール・ジャパン(Cool Japan)は、日本の文化産業の推進力となった一方で、政府の関心事ともなっています。本プログラムでは、クール・ジャパン現象の一つの側面、「ピンク・グローバリゼーション」、あるいは、国境を越えて消費される「カワイイ文化」を批判的に考察します。ここでは、ピンク・グローバリゼーションの象徴としてハロー・キティに焦点を当て、グローバルな規模で異なった意味づけがなされている、その意味の多様性を考え、(日本)国外の日本製品を 高度に商業化された“コンタクト・ゾーン(接触領域)”として位置づけることにより、そこでの意味、実践、階層化について検証します。
略歴:クリスティン・ヤノ
ヤノ教授は、ハワイ大学にて人類学の博士号を取得。専門は日本のポップ・カルチャーやナショナル・アイデンティティ形成の諸問題。現在、日本の「カワイイ文化」に関する著書の執筆に携わりながら、戦後日本のパン・アメリカン航空の歴史についての調査研究に従事している。