【書籍展示】松方コレクション目録・関連図書

図書室の入り口にて、実業家の松方幸次郎が大正初期に収集した美術品「松方コレクション」の目録と松方家に関する図書資料を紹介しています。

松方コレクションの目録は、1990年に神戸で刊行された初版から四半世紀を経て、近年の調査研究をもとに大幅に内容を改定・拡充され2018年に再版されました。
刊行直前には、コレクションの一つで、長らく行方不明であったモネの大作≪睡蓮、柳の反映≫が、破損状態ながらもフランスで発見されたことが美術界の大きなニュースとしても取り上げられました。その後 ≪睡蓮、柳の反映≫は日本に返還され、松方家より西洋美術館に寄贈されています。

当館創立者である松本重治は、松方幸次郎の甥であり、松方の娘・花子の婿にあたり、フランスと日本の間におけるコレクションの返還交渉の際には、松本が権利を放棄するという形で遺族の意思をまとめることに奔走しました。
数奇な運命を辿った美術コレクションを築いた松方幸次郎の一生とともに、松本重治との関係について知ることができる図書も展示しております。
当室は初版と改訂版とを合わせて手に取っていただける数少ない所蔵館の一つとなっております。

この度、会員として当会館を支援してくださっている松方七郎様に、下記の資料「松方コレクションのすべて」をご寄贈いただきました。
この場を借りて、ご支援に心より御礼申し上げます。

松方コレクションのすべて : 数奇な運命を辿った実業家・松方幸次郎(時空旅人別冊)
三栄, 2019.6
[日本語棚||700]

 

 

  • 展示期間: 2020年10月30日(金)~12月28日(月)
  • 展示場所: 国際文化会館 図書室