公益財団法人国際文化会館(以下、国際文化会館)は、2022年11月2日(火)にニューヨーク市に拠点を置くジャパン・ソサエティー(以下、JS)との間で、戦略的パートナーシップを締結しました。
今年、創立70周年を迎えた国際文化会館では、これまでの歴史を振り返り、未来を形作る取り組みを推進しております。その一環として、今年115周年を迎え、全米随一の規模を誇る日米交流団体である JSと包括的な連携を強化することにいたしました。本戦略的パートナーシップは、 アジア・太平洋地域を代表する知の拠点になるという国際文化会館のビジョンと合致するものです。
写真(左から):近藤正晃ジェームス(国際文化会館理事長)、ジョシュア・ウォーカー氏(ジャパン・ソサエティー理事長)
国際文化会館の創設に関わった ジョン・D・ロックフェラー三世は長年JS理事長を務めていました。また、国際文化会館とJSの建物の設計は、いずれも日本モダニズム建築の巨匠のひとり吉村順三が携わりました。国際文化会館の本館は「登録有形文化財」に、JSのビルは「ニューヨーク市歴史的保存建築」に指定されています。
このように縁の深いJSと連携して、すぐれた建物・ 空間が可能とする対話・交流・創造の可能性を探求し、その価値を社会に発信していきます。
本締結にあたり、国際文化会館理事長およびJS理事長は以下の通り述べました:
「国際秩序が不安定化する中で、日米関係の重要性はますます高まっています。そうした中で、創設時から縁が深いJSと戦略的パートナーシップを締結し、包括的な連携を強化することには大きな歴史的な意義があります。東京とニューヨークにそれぞれ素晴らしい拠点を持つ組織として、双方の活動の幅とインパクトが広がり深まるように協力していきたいと願います。」
「このたび、国際文化会館とパートナーシップを結び、今後より深く連携できることに、心から喜びを感じます。JSと国際文化会館は、その設立や勃興期において、戦後の日米関係構築に尽力したロックフェラー三世の意志、そして組織としてのミッションの多くを共有しています。両者の社屋が、建築家吉村順三の設計であることは、単なる偶然ではありません。文化・金融・世界の外交の拠点であるニューヨークと東京から、国際的視点で、日米関係を最善の形で体現できることを願っています。」
■ ジャパン・ソサエティー(JS)
JSは、日本の芸術、文化、ビジネス、社会をニューヨーク及び世界の人々とつなぐ全米随一の規模を誇る日米交流団体です。JSでは、「きずな(絆)」の考えのもとに、人々を結びつける深いつながりを築くことを大切にしています。拠点とするニューヨーク市でのつながりを一層強化することに加え、米国内外での新たな架け橋の構築も行いながら、日本のストーリーを世界に発信することを目指しています。文化芸術、ビジネス及び政策、そして教育分野において、100年以上に亘る日米交流を通じ常に新風をもたらしながら、パイオニアとしての確固たる地位を確立してまいりました。今後も、日米両国を結びつける重要な対話、革新的な次世代クリエーターの支援、日米相互理解の促進、日本の多様性を深く理解しようと願う世界の人々にとって信頼できる案内役となることを目指し、これまで以上に邁進してまいります。JSのビルは、建築家・吉村順三の設計により1971年に開館し、ニューヨーク市歴史的保存建築に指定されています。この地から絆を紡ぎ続けることにより、物理的な制限を超えたインパクトを未来に向け発信していきます。JSの未来は、弊会を支えてくださる多くの皆様から学び、交流し続けていくことで切り開かれていくと考えております。
https://www.japansociety.org/