- 講師: 瀧井 一博(国際日本文化研究センター教授)
- 日時: 2015年7月16日(木) 6:30~8:00 pm
- 会場: 国際文化会館 講堂
- 用語: 日本語 (通訳なし)
- 共催: 国際日本文化研究センター[日文研]
- 会費: 無料 (要予約)
初代内閣総理大臣・伊藤博文は、これまで節操のない権力主義の専制政治家として低い評価を受けがちでした。しかし、昨今、彼の思想や仕事を再評価する動きが進んでいます。瀧井氏は、著書『伊藤博文』(中公新書)において、伊藤を「知の政治家」と名づけ、その類い稀な思想家としての姿を描きました。本講演では、伊藤の思想を「憲法」、「議会政治」、「国際関係」の三つのテーマから考察し、その真価を明らかにしていただきます。伊藤博文が明治の日本で成し遂げようとしたことは何だったのか、それは果たして成功したのか、彼に足りなかったものは何なのか、そして今われわれは、伊藤の生涯から何を汲み取るべきなのか。伊藤博文の思想を読み解き、その現代的意義とそれを越えて行く途を考えます。
略歴: 瀧井 一博
国際日本文化研究センター教授。京都大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。兵庫県立大学教授などを経て、2013年から現職。サントリー学芸賞受賞作『伊藤博文―知の政治家』(中公新書、2010年)や角川財団学芸賞、大佛次郎論壇賞受賞作『文明史のなかの明治憲法』(講談社、2003年)、『明治国家をつくった人びと』(講談社、2013年)をはじめ著作多数。
2014年度より、国際文化会館(アイハウス)と国際日本文化研究センター(日文研)は、多角的に現代日本や日本人理解を深めるためのフォーラムを、シリーズで開催していきます。